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リハビリ歩行につながる上肢の訓練方法

今回のテーマは、「歩行につながる上肢の訓練方法」ということですが、上肢の訓練を考える前に歩行おける上肢の役割を簡単に整理したいと思います。

歩行における上肢、肩甲帯の役割としては、①左右の立脚時に肩甲骨が外転することで立ち直りが起こり、片脚支持が安定する②腕の振りによる歩行時の推進力の増加③歩きながら物を持つ、道具を操作するといったことが大まかな上肢の役割と考えられます。以下に①~③の役割につながる上肢のリハビリプログラムを提示していきます。

 

 

【プログラム】

立位バランスにおける肩甲骨の役割として、一側支持になった際に支持側の肩甲骨が外転し立ち直り反応が出るといったことが役割としてあります。その際、普段から円背位だったり、肩に過度に力が入っていたりすると上手く立ち直りが出ず、ふらつきがみられたり、過度に下肢に負担がかかるような歩き方になったりします。そこで、肩甲骨の可動性を促すようなエクササイズを行うことをお勧めします。

 

1.対側のストレッチ+肩甲骨の前傾

①背臥位からスタートします。両手は対側に置きます。

②①から両手を頭の上まで挙上していきます。上肢を180°挙上し床に指が付く人はそこまで挙げていきます。ここで対側の広背筋や肩の内転筋群、側腹部の筋が伸びることを感じます。

③挙上した両上肢をゆっくりおろし、①~③を数回繰り返します。

 

2.肩甲骨の内外転

①背臥位で両手を前へならえの要領で90°くらいまで挙上します。そこからさらに両手を前に突き出すようにし肩甲骨の外転を促します。

②突き出した両手を両肩甲骨を引き寄せるようにし、肘を曲げながらおろしてきます。この際、肩、肘が90°くらいで曲がると良いです。この時は両肩甲骨を寄せるとともに大胸筋がストレッチされることを感じます。

③①~②を数回繰り返します。さらに大胸筋を伸ばしたい方は、①で両上肢を突き出したところから肘を伸ばし手のひらは天井を向け、肩外転90°をキープしたまま胸を開いてくると大胸筋がよりストレッチされます。

 

3.体幹回旋のストレッチ

①背臥位からスタートします。一側の足を90°屈曲しそこから内転方向に行けるところまで倒していきます。この際、股関節外転筋のストレッチと体側が伸ばされることを感じます。

②①の姿勢のまま①の足と同側の上肢の手関節手指を背屈しながら上肢を挙上外転し床に触れられるところまで外転していきます。より体側がストレッチされること、上肢の屈筋群のストレッチを感じます。

③スタートポジションに戻り反対側も同様に行います。

 

【まとめ】

上肢のプログラムを中心にお伝えしてきました。各プログラムを実施前後で片脚立位を確認したり、歩いてみて腕の振りの変化を感じてみるのも良いと思います。上肢、特に肩甲帯の位置で歩行の安定性や楽さにつながることを感じることが大切です。