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「メタボもぽっこり下腹も卒業!今日からできる腹筋トレーニング」

はじめに

忙しい日々を送り、運動不足や食べ過ぎなどが重なっていくと気づいたときにはぽっこりした下腹になったりパンツの上にたるんだ脂肪が乗っていたという方は多いのではないでしょうか。

もちろん食事のコントロールも大切ですが、引き締まったウエストを取り戻すために欠かせないのが腹筋のトレーニングです。

しかし、一言で腹筋トレーニングと言ってもトレーニングの種類は数えきれないほどあり、自分の目的に合ったトレーニングがなんなのか分からない方も多いと思います。

そこで今回は、腹筋の種類や役割をご説明しながら、それぞれの目的にあった腹筋トレーニングをご紹介します。

 

腹筋の種類と役割

腹筋には腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の4種類があります。

それぞれの筋肉の走行や働きを説明します。

 

■腹直筋

胸骨の剣状突起(みぞおち)や肋骨下部から始まり恥骨までまっすぐに下降しており、腹部の正面にある筋肉です。

腹筋群の中で最も浅層にあるため、発達している場合は皮膚の上からでも確認することができ、6つの筋腹がはっきりと見える状態をシックスパックと呼ばれています。

腹直筋は体幹(胴体)を前屈させる働きがあり、寝ている状態から身体を起こすときなどに使われますが、重たいものを持ったり押したりするときなど身体を固める際にも大きなパワーを発揮します。

 

■腹斜筋

腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋に分かれています。

外腹斜筋は左右の肋骨外面から腹直筋鞘や鼠径部に向かいます。

主にズボンのポケットに手を入れるときのような向きで筋線維が走行しています。

一方、内腹斜筋は外腹斜筋の深層で腰腱膜や腸骨稜、鼠径靭帯から腹直筋鞘に向かいます。

筋線維によって走行が少しずつ異なりますが、主には外腹斜筋の走行とクロスするような方向になっています。

よって、身体を右に回旋するときには右の内腹斜筋と左の外腹斜筋が働き、左に回旋するときには左の内腹斜筋と右の外腹斜筋が働きます。

 

■腹横筋

腹横筋は腹筋群の中で最も深層にある筋肉です。

肋軟骨や腰腱膜、鼠経靭帯から腹直筋鞘や白線(左右の腹直筋の間で縦に走っている紐状の組織)に向かい、筋肉の走行はコルセットをウエストラインに巻いたようになっています。

腹横筋が収縮することでウエストが締め付けられて腹圧が高まり、腰部を安定させるインナーマッスルとして重要な役割を果たしています。

腹直筋や腹斜筋の筋力がしっかりとしているスポーツ選手などでも腹横筋の機能が弱い方は多々見受けられ、腰痛や俊敏性が高まらない原因にもなります。

 

腹筋トレーニングのやり方

腹筋トレーニングの具体的なやり方をご説明します。

 

■ドローイン

腹筋のベースである腹横筋単独のトレーニングです。

腹直筋や腹斜筋の機能を十分に発揮するためにも、腹横筋の機能を高めておくことが重要なので、腹筋トレーニングには欠かせないトレーニングです。

また、いろいろな腹筋トレーニングを行ってみてもなかなか横腹の脂肪がなくならないという方にはおすすめのトレーニングです。

 

1.両膝を立てて仰向けに寝ます。

2.3秒くらいかけてお腹を膨らませながら息を吸います。

3.吸うよりもゆっくり10秒ほどかけて息を吐いていきます。このとき、呼気に合わせてお腹をへこませていくことがポイントです。

 

ウエストをしぼっていくような意識でお腹をへこませますが、肩などに余分な力が入らないように注意してください。

 

■トランクカール

腹直筋を鍛えるトレーニングです。

おへその周りや下腹が気になる方におすすめのトレーニングです。

 

1.両膝を立てて仰向けに寝て、両手は胸の前か頭の後ろに組むか、太ももの上に置いておきます。

2.息を吐きながらおへそを覗き込むように頭、肩甲骨の順番にゆっくり上げます。

3.おろすときは反対に肩甲骨、頭の順番にゆっくりおろしていきます。

 

身体を起こすときには腹直筋の上部から下部に向けて、おろすときには下部から上部の順で働いている意識をするとより効果的です。

 

■トランクツイスト

主に腹斜筋を使うトレーニングです。

腹横筋とともに横腹を引き締めていきたい方におすすめのトレーニングです。

 

1.スタートポジションはトランクカールと同じように仰向けに寝て手をセットします。

2.息を吐きながら頭、肩甲骨の順番に身体を起こす際、左手を右膝に、右手を左膝に持って行くように斜めに起きる動作を左右交互に行います。

 

右に捻るときには左の外腹斜筋と右の内腹斜筋、左に捻るときには右の外腹斜筋と左の内腹斜筋を使っています。

自身の身体をぞうきんと見立てて、ぞうきんを絞るようなイメージで腹斜筋を意識しながら身体を起こしましょう。​

 

■プランク

腹筋を総合的に使い、体幹を安定させるトレーニングです。

全ての腹筋群を協調させ、よい状態を持続させる持久的なトレーニングにもなります。

 

1. 肘を90度に曲げ、両方の肘から手首を平行にした状態で肩幅に開いて床につきます。
2. 足はつま先だけが床につくようにして身体を横から見た時に肩から足首までが一直線になるように浮かします。
3. 呼吸を止めることなく、その状態が崩れないように30秒から60秒(慣れるまでは10秒から)維持します。
 

肩に力を入れすぎず、お尻がつきでたり腰が反った姿勢にならないように意識してください。

筋力的に難しい方は、つま先ではなく膝を床について膝から下を曲げて浮かしておくようにすると難易度が下がります。

その場合は、肩から膝までが一直線になるようにしてください。

 

■サイドプランク

腹横筋を鍛えるトレーニングで、ドローインよりも強度の高いトレーニングです。

ドローインや他のトレーニングがある程度できるようになってきたら、挑戦してみましょう。

 

1. 床に横向きに寝るようにし、下になる方の肘を曲げて肘から先を床につきます。
2. 上から見た時に、肩から足首が一直線になるようにし、下になっている方の足の側面と肘から先だけが床につくように腰を浮かします。
3. 呼吸を止めることなく、その状態が崩れないように30秒から60秒(慣れるまでは10秒から)維持します。
 

慣れるまでは自身でフォームを確認するのが難しいので、鏡の前など自身が見えるようなところで行うようにしてください。

 

腹筋トレーニングのメリット

腹筋トレーニングには様々なメリットがありますので、ご紹介します。

 

■引き締まったウエスト

腹筋の機能が改善すると引き締まったウエストラインが実現します。

ウエストのサイズは腹横筋の要素が強く、実際にドローインのみ数か月続けただけでウエストが何センチもサイズダウンされる人が多々おられます。

ドローインは、慣れてくると座っているときや立っているとき、歩いているときにもできるので、ながらトレーニングとして常に行うようにするとさらに効果的です。

また、腹部全体をしっかりと引き締めたい場合には、腹直筋や腹斜筋のトレーニングも行い、腹筋群全てを刺激すると効果的です。

 

■腰痛予防

腹横筋はコルセットと同じ役割をするので、腹横筋がしっかりと機能していると常に自前のコルセットをしている状態になり、腰痛の予防になります。

またその他の腹筋群も背筋群とともに体幹を覆い、協調して動くことで体幹の前屈や後屈を行いますので、腹筋が弱いと背筋の負担が増し、腰痛の原因にもなります。

 

■手足の力が入りやすい

腹筋は背筋と強調して働くことで体幹を固定する役割があります。

手足は体幹から伸びているので、基盤となる体幹が安定していると手足にも力が入りやすく、逆に体幹が不安定でぐらぐらしていると手足の筋力がしっかりしていても力を発揮しにくくなってしまいます。

腹筋がしっかりとすることで日常生活のいろいろな動作が楽にできるようになります。

 

おわりに

今回は、気になるお腹周りを引き締めるトレーニングについてご紹介しました。

腹筋の機能を高めることで、体型改善だけでなくいろいろな効果が期待できます。

トレーニング効果を上げるためには忙しくてやり忘れる日があっても2~3日に一回は行うようにしてみてください。

また、体型の変化として効果を実感できるまでに数か月かかることもあるかと思いますが、少しでも効果がでてくるとモチベーションも維持しやすくなってくると思います。

モチベーションが維持しにくい方ややり方に自信のない方は、トレーニングジムなど運動指導のできる方に指導してもらいながら始めてみるのもよいでしょう。