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変形性膝関節症の症状とリハビリ治療

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高齢化とともに膝の痛みに困っている方はどんどん増えていっています。その中でも代表的な変形性膝関節症という名前は世間でも認知され、ほとんどの方が聞いたことがあると思います。一般的には50~60歳以上の方にみられる症状です。今回は変形性膝関節症について話していきます。

 

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは加齢により、膝関節の中の軟骨半月板といったクッションの役割を持った物がすり減り、痛みが生じてしまうものです。
内側の損傷が激しい内側型、外側の損傷が激しい外側型、どちらも損傷している全型などがあります。内側型は内反変形いわゆるO脚に、外側型は外反変形いわゆるX脚に変形していきます。日本人の大半は内側型の変形性膝関節症が多いです。
変形性膝関節症になる原因は1次性と2次性に分けられます。1次性とは何の誘因もなく突然に痛みなどの症状を訴えだすことを、2次性とは生まれつきの先天性異常や、過去に膝の骨折や靭帯損傷や半月板損傷などの外傷など明確な原因があるものをいいます。
変形性膝関節症では主に男性よりも女性の方が多く、また2次性よりも1次性の方が多くなっています。

 

変形性膝関節症の症状

症状は膝がこわばるような感じから始まり、動作開始時痛と呼ばれる立ち上がる時、歩き始める時など動き出す最初に痛みが出現します。可動域の制限は、初期はあまりなく、正座がしにくい程度ですが、膝関節症が進行すると、膝の可動域も大きく制限され、膝がまっすぐ伸びなくなったり、足の変形が顕著になったりしてきます。また膝に水が溜まりやすくなるのも特徴です。

 

治療

変形性膝関節症の治療は関節症の進行具合によってリハビリ、薬物療法、手術療法またはその併用に分かれます。

 

・リハビリ
リハビリでは膝周囲の筋力をしっかりとつける事、動かなくなっている関節の拡大を図り、症状を軽減させていくことが目的となります。1日では筋肉はつかないので、自宅でもできる簡単な運動を毎日根気よく続けることが重要になってきます。
主に鍛える筋肉は大腿四頭筋と言われる太ももの前にある筋肉です。簡単な方法としては、バスタオルを丸く丸めて膝の下に入れ、そのバスタオルを目いっぱい足の力で押しつぶすと大腿四頭筋の強化になります。自宅でも簡単にできる運動なので少しずつやってみましょう。

 

・薬物療法
薬物療法では主に痛み止めの薬とヒアルロン注射になってきます。ただ、痛み止めの薬は飲みすぎると胃潰瘍など胃を壊す可能性があるので飲みすぎには中止してください。
ヒアルロン酸は正常な時からある関節液の成分です。粘り気があり、関節の動きを滑らかにしてくれています。軟骨の栄養剤とも言われています。関節液は、ローションみたいに少し粘り気がある状態が正常ですが、過度に水が溜まってしまうとヒアルロン酸が少なくなり、粘り気がなくなって水のようにサラサラした状態になってしまいます。注射でヒアルロン酸を直接膝に注入することで、関節を滑らかに動くようにして痛みを抑えることができます。

 

・手術療法
手術には鏡視下手術と骨切り術、人工関節置換術があります。
鏡視下手術とは簡単に言えば膝の中のお掃除になります。膝の中に小さなカメラを入れ、関節の中の傷んだ軟骨や半月板を切除していきます。膝の痛みを軽減する効果があり、手術の傷跡も小さくて済むので体への負担も比較的小さくて済みます。
骨切り術は足の変形が強い方に対して行われる手術です。脛骨と言われるすねの骨を切って、O脚になっている膝を正常な形に近づける手術になります。内側だけが痛んでいて外側は比較的傷んでいない方が対象になります。
人工関節置換術は膝そのものを金属でできた人工の関節に取り換える手術です。目的は除痛です。重度の関節症や痛みが強すぎて歩けないというような方が対象になります。
体重をかけた時の痛みは劇的に軽減しますが、欠点としては膝が曲がりにくくなることが挙げられます。人によって個人差はありますが正座はできなくなり、和式の生活も大変になるでしょう。また手術の傷も大きくなり体への負担も大きくなります。

 

まとめ

今回は変形性膝関節症について述べていきました。膝の痛みはある一定の年齢を超えるとほとんどの人が体験します。初期の段階で適切な治療をしていけば関節症の進行を遅らせることもでき、膝の痛みも軽減して生活を送ることができます。初期のうちから適切な治療をして、快適な生活を送るれるようにしてきましょう。