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変形性股関節症の原因とリハビリ

変形性股関節症は股関節の疾患の中でも最も多いものになります。

変形性股関節症になると関節の表面にある関節軟骨がすり減ってしまい、股関節が痛くなったり股関節が動きにくくなったりしてきます。

今回は変形性股関節症について話していきます。

 

変形性股関節症の症状

初めは動いた後などに股関節周辺やお尻、太もも、腰部に痛みやだるさを訴えます

進行すると痛みは股関節に集中して持続するようになり、安静にしている時や夜間寝ている時にも痛みが出現します。

また股関節症が進行するに伴い、股関節の可動域も制限されてきます。

関節の破壊に伴って足の長さも短縮してきます。

痛みや可動域の制限が強くなると歩き方がおかしくなり引きずるような歩き方になります(跛行)。

 

変形性股関節症の原因

股関節症になる原因は、何の誘因もなく突然に痛みなどの症状を訴えだす1次性と、生まれつきの先天性異常などの原疾患を持っている2次性に分けられます。

股関節症の場合、圧倒的に2次性が多いといわれています。

原疾患で有名なものは臼蓋形成不全といわれるものがあり、幼少期の脱臼などで発育が不十分となり股関節の形状が変わってしまうものです。

形状が違うため、ある軟骨の部分に負荷が偏ってしまい軟骨を傷つけやすくなります。

また女性に多いのも変形性股関節症の特徴です。これは女性に臼蓋形成不全が多い事や、股関節周りの筋力も弱いこと、骨盤が大きいために股関節に負担がかかりやすい事などが考えられます。

 

変形性関節症の進行

変形性股関節症は進行具合によって前期・初期・進行期・末期に分類されます。

前期股関節症は臼蓋形成不全などのレントゲン変化は認められますが骨と骨の隙間(関節列隙)が正常なものをいいます。

ほとんど正常などで痛みはほとんどないかたまに見られる程度です。

 

初期股関節症は関節列隙が狭くなり軟骨が少しすり減ってきた状態の時期のことになります。

この時期から痛みがだんだん強くなります。

 

進行期股関節症は軟骨のすり減りが進行し骨と骨同士が少しぶつかりだす時期になります。

また骨棘といって新しい骨ができてきて関節の動きが制限されたり痛みがどんどん強くなってきたりします。

 

末期股関節症になると軟骨はほとんど消失し隙間がなくなります。

骨同士がぶつかりあい変形も進んでくるので股関節の動きに大きな制限をきたします。

 

変形性股関節症の治療

変形性股関節症の治療は大きく分けて保存療法と手術療法の2つになります。

保存療法は前期から初期・進行期の前半手術療法は進行期の後半から末期の方が対象になってきますが、レントゲン上の変化と痛みなどの症状が一致しない場合もあり、1人1治療方針は変わります。

保存療法では変形性股関節症の進行を防止するため、股関節周囲の筋力強化などの運動療法が重要になってきます。

変形性股関節症はゆっくりと進行していくものです。

日常生活の中で股関節にかかる負担を減らすために、筋力や股関節の可動域の維持疼痛の緩和を図ります。

歩くときは杖を使用して負担を減らすようにし、普段の日常生活から負担をかけないようにすることが必要になります。痛みが強いときは無理に運動しないようにして、痛み止めの薬を使ってコントロールします。
また股関節には体重の3倍ほどの負荷がかかるため体重をコントロールすることも進行を防止するためには有効になります。

 

手術療法は、進行期から末期になり関節の破壊が進んでいる場合や、保存療法をおこなっても効果がなかった場合に選択されます。

手術方法は骨を切って股関節にかかる負担を減らすことが目的の骨切り術と、人工のものに置き換える人工股関節置換術があります。

骨切り術は関節の破壊が比較的な軽度な場合に行われます。

人工股関節置換術関節の破壊がひどく進行している場合に行われる手術です。

 

人工股関節置換術の術後脱臼

人工股関節置換術の最大のデメリットとして脱臼があげられます。手術の侵入方法にもよりますが、一般的には股関節を無理やり回旋したり、内股の姿勢やしゃがみ込むような姿勢をとったりすると危険になります。

特に術後すぐは注意が必要です。

 

まとめ

今回は変形性股関節症について話していきました。

変形性股関節症になる人は、もともと臼蓋形成不全などの原疾患を有する場合に多く発症します。

変形性股関節症はゆっくりと進行していくため運動療法や薬などの保存療法を行っていき、いかに進行を遅らせるかが重要になってきます。

日常生活や体重にも気を付けながら早めに病院を受診し、適切な治療を受けながら上手に付き合っていきましょう。